最近見た絵画

mtbtaizo2008-09-05

食育という言葉がありますが、
美術もその良さを自分なりに判断できるために、一流の絵画に親しむことが重要じゃないでしょうか。


東京美術館にフェルメール展を見に行ってきました。祖父は、小さな頃から絵が非常に上手な人だったそうですが、私はその血はまったく受け継がなかったようです。でも、フェルメールの素晴らしさの一端は味わえたと思います。
あの有名な「真珠の耳飾りの少女」はありませんが、30数点しか存在しない作品のうち7点が日本で見れることは凄いこと(なんだそう)です。


フェルメールと言えば、この絵画展の副題にもある通り、光の表現が抜群な人です。私が見たフェルメールの絵は、画面左の窓から光が差し込み、ビロードのような材質の服の陰影を際立たせ、美しく描かれていました。これは素直に奇麗だなと思えます。


今回、17世紀、オランダのデルフトを中心に活躍された画家の絵も展示されていますが、フェルメールと比べるとインパクトにかけました。光の表現の仕方、どうこうはシロートの私には分かりません。なにより、私がフェルメールを同時代の画家と一線を画しているなと感じたのは、描かれている人が非常に日常的でリアルという点です。
「ワイングラスを持つ娘」で描かれる酔った女性の顔、女性を口説く男、見ているとなんだか気恥ずかしさを感じちゃいます。時代は違えど、現代と変わらないんですね


他の画家の絵は長い時間の中から、その瞬間を写し出した写真だとしたら、フェルメールの絵は、ホームビデオで撮った友達の動画で一番面白い箇所を一時停止したみたい。ストーリーを感じるというか、描かれた人たちが動くところを想像できます。


フェルメールの絵には、絵の中に自然な光を取り込むだけでなく、人間の自然な生活臭や感情も表現されているように感じました。
やはり一流と言われる画家が描いたものは違うんですね。


12月14日まで開催しています。
生で見るのと、写真で見るのって質感とか全然違うんですよね。
一見の価値ありだと思います!!


TBS「フェルメール展〜光の天才画家とデルフトの巨匠たち〜」


Wikipedia ヨハネス・フェルメール


Wikipedia フェルメールの作品