ハッカーと画家

Paul Grahamさんの「ハッカーと画家」を読んでます。
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%A8%E7%94%BB%E5%AE%B6-%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E5%89%B5%E9%80%A0%E8%80%85%E3%81%9F%E3%81%A1-%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%83%A0/dp/4274065979/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1195982956&sr=1-1
ネット公開されているエッセイのまとめですし、有名な本なので、
このエリアに興味ある方であれば、読んだ方も多いかと思いますが。

その中の1つのエッセイ、The other road aheadを読んで今更ながらに驚きました。
http://www.paulgraham.com/road.html
http://practical-scheme.net/trans/road-j.html

彼自身は、現在はVCのパートナーですが、Lisp言語のプログラマですが、
技術者でありながら、流れの早いIT業界の今を6年も前に見通す力を持たれています。


次のような一節が書かれていた。

やがてユーザは、ハードウェアよりインターネット上のサービスにお金を払うようになるだろう。

今のSaaSの隆盛はまさにそれ。
SaaSを利用する側、提供する側のメリットについても書かれている。

  • 導入障壁の低さ。

ユーザは、ブラウザさえあればよい、システムについては何も知る必要が無い。

  • 保守性の高さ

システム、リリースプロセスを自身で管理可能。

私のコンピュータ」という概念はそっくり「私のデータ」に取って代わられるだろう。

まさに、今のネットの向こう側にデータを置くという考え方。

クリックしてサーバから返事が帰って来るのに10分の1秒ほどかかるから、 Photoshopのようなインタラクティブ性が重要なソフトウェアのユーザは、計算がデスクトップで行われることを望むだろう。でも、ほとんどの人がコンピュータを何に使っているか見てみれば、 1/10秒の遅延は問題にはならない。私の母はデスクトップコンピュータなんて必要としないし、母のような人々は他にもたくさんいる。

、デスクトップアプリケーションがどんどんブラウザ上で動くWebアプリ化しています。
しかし、この時点では、PhotoshopまでSaaSアプリ化するとは、Paul Grahamさんも思ってなかったようだ。

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1990年代の初めころ、ソフトウェアはサブスクリプションビジネスになるだろうという記事を読んだ。最初はそれがずいぶんシニカルな意見に思えたものだ。だが、後に私はそれが現実を現実を反映していることを知った。