ソフトウェア価格の低下と中国系ソフトウェア企業の台頭

オープンソースが浸透し、サブスクリプション形式のライセンス方式が徐々に一般化してくるにつれ、ソフトウェアの低価格が進んでいると感じていたが、 Gartnerによるソフトウェア価格低下に対する分析が発表された。ソフトウェア業界の今を知る、また未来を予測するのに非常に価値の高いニュースなのだ。

<「ソフトウェアのライセンスコストは低下の方向へ」--米ガートナーが予測>
http://japan.zdnet.com/news/software/story/0,2000056195,20361464,00.htm?ref=rss

このニュースには、いろいろ考えてみたい要素が含まれているが、気になるのは、ソフトウェア価格の低下要因の1つに挙げられている中国系ソフトウェア企業の進出とあるが、どういった企業なのだろうか。
確かに、中国がアウトソーシングの発注先としてだけでなく、安い賃金と高い技術力で中国製の優れた世界に通じるソフトウェアベンダが台頭してきても不思議じゃない。

HW業界では、日本製品の品質の高さから、高い地位を築いているが、世界に通じる日本製ソフトウェアって言うと1つも思いつかない。オープンソースであれば、まつもとゆきひろさんの「Ruby」は世界に通じるソフトウェアだが、企業発となると何かある???日本でも、ようやく、MIJSコンソーシアムという国産ソフトウェアの海外進出を行おうという動きもあるが。。。日本発の世界に通じるソフトウェアが少ないということは非常に悲しい現実。

この記事を読んで、以前、次のビルゲイツが生まれる国をアメリカ人にアンケートした結果、一位は中国人だったというニュースを思い出した。YahooのCEOもジェリーヤンという中国系の人に変ったし、中国系アメリカ人で活躍されている人が多いからだろうと思ったのだが。
今、改めて考えると、これは中国系ソフトウェア企業が既に米国内で台頭しているということが、アンケート結果に反映されているのではないかとも考えられる。うーむ。

ところでこのアンケート結果2位はというと、実は日本なのだ。意外な結果に何故!?と驚いたが、個々に見れば世界で活躍する優れた日本人のソフトウェアエンジニアは多くいる。日本もまだまだ捨てたもんじゃないと思いたい。

<「次のビル・ゲイツは中国か日本から」、米国人の半数が予想>
http://opentechpress.jp/news/article.pl?sid=06/12/21/095208